複数のAIエージェントが光の経路で連携する抽象ビジュアル
NAW / AGENTS 02

IMAGE: AI生成ビジュアル

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DarwinX — 自然選択でエージェントの「ハーネス」を進化させ、4ベンチマーク平均+17pt(arXiv)

エージェントの能力はモデル重みだけでなく、プロンプト・ツール・スキル・制御フローからなる「ハーネス」に依存する。DarwinXはモデルを凍結したままハーネスの集団を自然選択で進化させる手法で、Terminal-Bench 2.1・TerminalWorld・WebArena-Infinityなど4ベンチマークで平均約17ポイント向上。進化するのはベンチマーク特化のパッチではなく、タスク・検証器・モデルが変わっても生き残る汎用エージェント能力だと主張する。

LLMエージェントの能力はモデル重みだけでなく、そのハーネス(harness)— プロンプト、ツール、スキル、制御フロー — に大きく依存する。自己改善ループは既にハーネスを編集するが、単一系統での探索は経路依存性が高く、局所的な改善が他のタスクを退行させることがある。本論文(Yifan Zhang氏、Silvio Savarese氏ら)は、モデルを凍結したままハーネスの集団を自然選択で進化させる手法「DarwinX」を提案する。

DarwinXの選択ループ概要(Figure 2: 左=preserve-and-extend契約、中央=代替系統のアーカイブ、右=世代をまたぐ共有メモリ)

画像出典: arXiv 2608.07545v1(DarwinX: Evolving Agent Harnesses Through Natural Selection、Figure 2)

DarwinXの仕組み

  • ハーネスの集団進化: モデルは凍結したまま、ハーネスの変異体(variants)の集団を生成・評価・淘汰する
  • preserve-and-extend契約: 解決できるタスク集合を退行(regress)させず、カバレッジを拡張する変異のみを採用
  • アーカイブ: 途中で捨てられた代替系統(alternative lineages)を保持し、再結合(recombination)に使う
  • 共通編集インターフェース: 失敗由来・教師由来・自己由来の3種類の学習シグナルを同じ編集インターフェースで扱う
  • 適合度は検証器任せ: 各ベンチマークが持つ検証器をそのまま適合度に使う(金の解答や人手の選定は不要)

実験結果(4ベンチマーク・1ループで平均約+17pt)

ベンチマーク 結果
Terminal-Bench 2.1 +7.7 → 83.2%(マッチドベース)/ 84.7%(検証済みフロンティア)
TerminalWorld(ホールドアウト) 68.3% — 既製エージェント全般を上回る
WebArena-Infinity(実タスク) pass@1 が 43.5% → 93.0%(audit-clean)
転移テスト Terminal-Bench 2.1 用に進化したハーネスを SWE-bench Verified へ無変更で転移
  • 進化で得られるのはベンチマーク特化のパッチではなく、タスク・検証器・ベースモデルを変えても生存する汎用エージェント能力だと論文は主張する
  • 主張の含意として「凍結したモデルも、ハーネスの選択によって評価計算(evaluation compute)を永続的な能力に変換できる」と述べている

出典: arXiv 2608.07545(DarwinX: Evolving Agent Harnesses Through Natural Selection)、同HTML版(v1)(2026-08-17確認)。