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「エージェントのReact」— Astro生みの親が手がけるFlue 2.0、HooksベースAPIで初の安定版に
Astroの作者Fred K. Schott氏が開発するTypeScript製エージェント基盤「Flue」が2026年7月31日、Hooksベースの新APIを軸にした2.0をリリース。エージェント定義を静的設定ではなく関数として書き、usePersistentStateやuseToolなどのフックで実行時に能力を拡張できる「動的エージェント」を可能にした。8月15日配信のLatent Spaceエピソードでも「エージェントはハーネスで定義される」として取り上げられ、改めて注目を集めている。
Astroの作者として知られるFred K. Schott氏が開発するオープンソースのTypeScript製エージェント基盤「Flue」は2026年7月31日、初の安定版となる「Flue 2.0」を公開した。最大の変更点は、React Hooksに着想を得た「Agent Hooks」と呼ばれる新しいAPIへの全面刷新だ。エージェント定義をビルド時に固定される静的設定ではなく「関数」として書き、状態やツールをフックで組み合わせることで、実行時に自らの能力を拡張できる「動的エージェント」を可能にした。8月15日配信の技術系ポッドキャスト「Latent Space」でも「React for Agents」として取り上げられ、エージェントのハーネス(実行基盤)設計をめぐる議論を呼んでいる。
HooksベースAPIと「動的エージェント」
Flue 2.0の中心となるAgent Hooksは、エージェントの状態管理・ライフサイクル・リソース追加をフック関数として記述するAPIだ。Flue 1.0 Betaではエージェント定義をdefineAgent()による静的オブジェクトとして扱っていたが、複雑なマルチステップワークフローで破綻したことが今回の刷新の動機と説明されている。
- 組み込みフックは16種類(
useSkill()・useTool()・useSubagent()・useModel()・useSandbox()・usePersistentState()・useAgentStart()・useMcpConnection()など) usePersistentState()でエージェントごとの永続状態を持ち、条件分岐でフックを呼ぶことで、特定ステップだけツールを生やしたり、処理が重くなったら大きなモデルへ切り替えたりする動的構成が可能- カスタムフックとして部品化すれば、コードベース・企業・npm経由で能力を共有できる
- 公式ブログは「静的エージェントでは顧客認証後にツールを追加する、といった要求を自然に書けない」とし、React Hooksが解決した「最小単位での機能合成」と同じ問題をエージェントに当てはめたと説明している
新CLI・Viteビルド・Stateless MCP
2.0ではビルドと実行の体系も整理された。flue dev/flue buildは廃止され、Flueアプリはflue()プラグインを入れた通常のViteプロジェクトとして構成。Node.jsとCloudflare Workersの両方にデプロイでき、@flue/sdkによる会話単位のクライアント(送信・応答読み取り・ライブ監視・中断)や、Cloudflare Workers Tracesを利用した設定不要のトレーシングも備える。
- 新CLIの
flue runで、ローカル端末やCI上でエージェントを直接実行できる useMcpConnection()フックでリモートMCPサーバーのツールをエージェントにマウント。接続はステートレスでWorkers上でも動作し、失敗時にグレースフルに扱う「optional」指定も可能- ワークフロー実行は
defineWorkflow()を廃止し、「永続化された状態+条件付きツール」として表現。ツール側はdurable: trueとstep.do()でチェックポイント付き副作用を記録できる - 修正・改善は200件以上とされ、ライセンスはApache-2.0。GitHub(withastro/flue)のスター数は2026年8月16日時点で約7,900
なお、Flueは「エージェントはハーネスで定義される」という思想のもと、モデルはプロバイダーIDで指定し、セッション・ツール・スキル・指示・ファイルシステムアクセス・サンドボックスをまとめて与える設計を持つ。今回の安定版リリースは7月31日付で、8月15日のLatent SpaceエピソードでSchott氏自身が設計思想を語り、あらためて注目を集めている。
出典: Flue 2.0(Flue公式ブログ)(2026-08-16確認)、withastro/flue(GitHub)(2026-08-16確認)、Flue — The Open Agent Framework(2026-08-16確認)。