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BUSINESS / Sakana AI
Sakana AI、ユルゲン・シュミットフーバー氏がチーフ・サイエンティフィック・アドバイザーに就任と発表 — 新設RSI Labにも参画
Sakana AIは2026年9月24日、世界モデルやメタ学習の先駆的研究で知られるユルゲン・シュミットフーバー氏がチーフ・サイエンティフィック・アドバイザーとして参画すると発表した。現職との兼任で、新設のRecursive Self-Improvement Labの指導にも携わり、フィジカルAIとエージェントネイティブな世界モデル開発を推進するとしている。
Sakana AIは2026年9月24日、人工知能研究者のユルゲン・シュミットフーバー(Jürgen Schmidhuber)氏がチーフ・サイエンティフィック・アドバイザー(Chief Scientific Advisor)として同社に参画すると発表した。現職との兼任という形で、新設のRecursive Self-Improvement(RSI)Labにも携わるとしている。同社公式ページの発表内容を以下に整理する。
発表の要点 — 兼任での参画とRSI Labへの関与
- 役職と形態: シュミットフーバー氏は現職と兼任する形でチーフ・サイエンティフィック・アドバイザーに就任し、新設のRSI Labにも携わる
- 同社の評価: 同社は同氏を「現代AIの父(father of modern AI)」として広く認知されていると紹介し、世界モデル(World Models)、メタ学習(Meta-Learning)、ゲーデルマシン(Gödel Machine)、および今日のAIブームの多くを支える1991年のディープラーニング技術など、基礎的な貢献を挙げている
- 同氏のコメント: 「日本は、ニューラルネットワークの基盤アーキテクチャと高度なロボティクスを生み出してきた国」「知能の未来は言語だけではなく、世界モデルを原動力とするフィジカルAIにある」として、物理世界を理解・シミュレート・相互作用できる自律システムの構築に言及している
- 来日: 次世代のイノベーションを日本で育むため、同氏は定期的に東京を訪れ、チームとの協働や日本のAIエコシステム全体の支援にあたるとしている
狙い — フィジカルAIとエージェントネイティブな世界モデル
- 方向性: 同社は、従来の静的な言語モデルではなくフィジカルAIに未来があるとして、行動の物理的な結果を事前に安全にシミュレート・「夢想」できるエージェントネイティブな世界モデル(Agent-Native World Models)の開発を掲げている
- 産業への応用: 物理法則や物流を内面化したモデルを、製造業やサプライチェーン最適化、ロボット導入など日本の「ものづくり(Monozukuri)」の再興につながる認知エンジンと位置づけている
- RSI Labの目標: 機械知能の改善に向けた科学的発見の複利的な循環を起こすことが目的で、同氏の1987年の学位論文にさかのぼる再帰的自己改善とメタ学習の構想が、Darwin Gödel MachineやThe AI Scientistといった同社の近年の成果にも影響を与えたと説明している
- 採用: 同社は、世界モデルの開発に携わる人材の募集もあわせて呼びかけている
日本の研究史への言及 — 福島・甘利両博士の業績を称賛
- 1979年のネオコグニトロン: 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の原型を築いた福島邦彦博士の業績を挙げている
- 甘利俊一博士: 自己組織的なリカレントニューラルネットワークの一種であるホップフィールド・ネットワークに先行する研究など、理論的基盤を築いたとして言及している
- 位置づけ: 日本はAI革命に単に「参加」したのではなく、その火付け役だったとし、こうした伝統を受け継ぐことで日本が科学的発見の最前線にあり続けることに貢献すると述べている