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IMAGE: AI生成ビジュアル

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アリババ、動画生成AI「Wan 3.0」正式公開 — 30秒一括生成とドキュメントからの動画化に対応

アリババ通義(Tongyi) Labの動画生成モデル「Wan 3.0」が2026年8月24日に正式公開。従来比で生成長を30秒へ拡張し、テキスト・画像・音声に加えdoc/xls/ppt/pdfなどドキュメント入力の「Omni-Reference」に初対応。100億ドル規模の増資でAI投資を強化する中でのモデル投入となる。

アリババは2026年8月24日、通義(Tongyi) Labの動画生成モデル**「Wan 3.0」を正式公開した。最大30秒のネイティブ動画を一括生成し、テキストや画像・音声に加えdoc/xls/ppt/pdfなどのドキュメントを直接参照入力**できる「Omni-Reference」が最大の特徴だ。ロイターが同日「Alibaba officially rolled out its latest AI video generation-model Wan3.0 on Monday」と報じ、中国メディアのQbitAIやAIBaseが詳細を伝えている。

一次情報の公式ベンチマーク比較画像は現時点で公開ページ(wan.video)からの抽出が確認できず、本記事ではテキストで仕様を整理する。比較画像なし。

Wan 3.0の主なアップデート — 30秒生成とOmni-Reference

Wan 3.0は2026年8月上旬からパブリックベータとして提供されてきたモデルの正式版で、以下の4点が強化された。

  • 生成長30秒: 従来の数秒〜10秒台から、単一ショットで最大30秒のネイティブ動画を一括生成。物語性や広告・短尺ドラマなどのユースケースで、カットを跨ぐ連続性を保ちやすい。
  • Omni-Reference(全方位参照): テキスト・画像・映像・音声に加え、doc / xls / ppt / pdf / mdなど主流ドキュメント形式を入力として参照可能。企画書や資料から直接動画化する「ドキュメント to Video」をうたう。
  • 汎用生成・実写再現: 指示追従(instruction following)とクロスショットの一貫性、実写の質感・安定性を改善。映画・短尺ドラマ、広告マーケティング、文化観光などの分野での適用を想定する。
  • 1080p・音声同時生成: 最大1080p解像度で、映像と音声を同一パスで生成する。従来の映像生成後に音声を合成する方式に比べ、口形や効果音の同期精度向上が期待される。

QbitAIによれば、業界からは「安定、真实、有质感(安定・リアル・質感がある)」との評価も伝えられている。

API価格と提供形態 — 3段階、期間限定70%割引

AIBaseのまとめによれば、Wan 3.0のAPI価格は**3段階(0.3〜1.2元/秒)**で提供され、期間限定で70%割引のプロモーションが実施されている。パブリックベータ期間中から最適化が続けられてきたとし、正式公開後はwan.videoおよびアリババクラウド経由での提供が想定されるが、グローバル向けの英語ドキュメントや価格表の詳細は今後の一次情報での確認を推奨する。

背景 — 100億ドル増資とAIへの全面投資

Wan 3.0の投入は、アリババのAI投資強化と軌を一にする。

  • ロイターによれば、アリババはWan 3.0公開の直前に100億ドル(約800億香港ドル)規模の新株発行による資金調達を実施。全額をフルスタックAI能力とAIインフラ強化に充てるとしている。これは2019年の香港上場以来初の新株発行で、需要は大幅に超過したという。
  • アリババの2026年6月期決算では、売上高が2,689億元(前年比+9%)、AI関連プロダクトの年間経常収益(ARR)が495億元超、AIクラウド・コンピューティング収益が484億元(同+45%)と報告されている。
  • 同社は2030年にアリババクラウドの外部商用収益で1,000億ドル、営業利益率20%超を目標として掲げており、動画生成を含むAIGC基盤をクラウド事業の差別化要因と位置づけている。

競合では、OpenAI Sora、Google Veo、Runway、国内ではByteDanceやMiniMaxなどの動画生成モデルが30秒前後の長尺化と一貫性向上を競っており、Wan 3.0のドキュメント参照は企画・業務文書からの直接生成という実務寄りの差別化を狙ったものとみられる。

留意点 — 実用性はワークフロー適合で決まる

  • 30秒生成や1080p対応はベンダー公称の最大値であり、プロンプトの複雑さ、参照素材の量、スタイル指定によって生成時間・コスト・品質は変動する。
  • ドキュメント参照は利便性が高い一方、著作権・肖像権・機密情報の取り扱いや、入力文書の構造(表・グラフ・スライドレイアウト)がどの程度忠実に反映されるかは、実務データでの検証が必要だ。
  • APIの70%割引は期間限定とされ、通常価格でのコスト試算と、競合モデル(従量課金・サブスクリプション)とのTCO比較が導入判断では重要になる。

アリババの公式モデルページ(wan.video)やアリババクラウドの技術ブログでのベンチマーク詳細・システムカードの公開を待ち、独立した評価での再現性を確認したい。

出典